ポイント経済圏として盛り上がりを見せているPayPay経済圏(ヤフー経済圏)は、楽天経済圏からの移住先候補として注目されています。
そこで今回は、現時点で”PayPay経済圏(ヤフー経済圏)は楽天経済圏の代わりになることができるのか”について検証していきます。
結論としては、PayPay経済圏1本で楽天経済圏の代わりになることは難しいので、経済圏に拘らずに両者の良いサービスを使い分けることをおすすめします。
楽天経済圏のメリットとデメリット
楽天経済圏は、楽天グループのサービスを利用するほどにSPU(楽天市場での買い物で獲得できるポイントの倍率)が上がっていく初心者にも分かりやすいシステムであることが大きなメリットです。
一方で、ここ最近はポイント還元率の改悪が続いているため段々とお得感は薄れていっています。また、PayPayと比較すると貯めたポイントの使い道が少ないこともデメリットでしょう。
楽天経済圏の始め方やポイント還元率の改悪内容については、以下の記事で詳しく紹介しています。
PayPay経済圏(ヤフー経済圏)のメリットとデメリット
PayPay経済圏(ヤフー経済圏)は、個人店舗や小規模店舗などの加盟店も多く、貯めたポイントの使い道が豊富なことが大きなメリットです。
一方で、PayPayボーナス還元率に影響しないサービスが多いのがデメリットです。楽天経済圏ではほとんどのサービスがSPU(楽天市場での買い物で獲得できるポイントの倍率)と繋がっていますが、PayPay経済圏(ヤフー経済圏)の場合はそうでないことも多いです。
PayPay経済圏の始め方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
楽天経済圏とPayPay経済圏(ヤフー経済圏)の比較
ここからは、楽天経済圏とPayPay経済圏(ヤフー経済圏)それぞれの類似サービスを比較していきます。どちらの経済圏をメインに使うかの参考にして頂ければと思います。
楽天市場 vs PayPayモール&Yahooショッピング
Yahooショッピングは売上高では楽天市場よりも劣っていますが、店舗数・商品数では楽天市場を上回っています。欲しいものの見つかりやすさは両者とも大差ないでしょう。
ポイントの還元率で見ると、PayPayモール&Yahooショッピングは、スマホをソフトバンクかワイモバイルで契約していれば還元率が大きく上昇します。しかし、節約の観点から言うとソフトンバンクを契約する選択肢はあり得ません。ワイモバイルですら他社格安SIMと比較すると割高なので、PayPay経済圏(ヤフー経済圏)におけるスマホとポイント還元率の関係はユーザーにとって良い環境ではないと言えます。
一方で楽天モバイルの場合は月額0円で持つことも可能で、かつSPUの対象となっていることから、楽天モバイルをとりあえす契約しておくことでより多くのポイントを獲得することが出来ます。
楽天ペイ vs PayPay
PayPayは個人店舗や小規模な店舗にまで普及しているため、貯めたポイントの使い道としてはPayPay経済圏(ヤフー経済圏)の方が豊富でしょう。
また、PayPayでは頻繁にキャンペーンが行われていたり、クーポンの種類が豊富だったりとキャッシュレス決済アプリの中でも使い勝手の良いサービスです。
楽天カード vs PayPayカード
年会費無料、基本還元率1%とスペックに差異はないと思える両者ですが、楽天カードには一つだけ落とし穴があります。
それは、公共料金や税金の支払い時は還元率が0.2%になってしまうということです。以前は通常の買い物と同じく1%の還元率だったのですが、2021年6月に改悪となってしまいました。
最近続いているその他の改悪事項が気になる人は、以下の記事で確認いただけます。
楽天銀行 vs PayPay銀行
預金金利、振込手数料、ATM手数料の全てにおいて楽天銀行が上回っており、また楽天経済圏には楽天カードの引き落とし先を楽天銀行にすることでSPUがアップするというメリットがあります。
一方で、PayPay経済圏(ヤフー経済圏)では、PayPay銀行を持っているからといってポイント還元率が上がることはないのが残念な点です。
楽天証券 vs PayPay証券
凡人がお金持ちになるためには株式投資が必要不可欠です。本ブログも投資における資金捻出のための節約を目的としています。
投資初心者がまず行うべきはNISAやiDeCoですが、PayPay証券は対応していません。また、個人的に操作性も悪く感じます。
メインで使う証券会社は無難に楽天証券やSBI証券にしておいた方が良いでしょう。
楽天モバイル vs ソフトバンク&ワイモバイル
まず、ソフトバンクを契約することは、節約という観点から言ってあり得ません。もしもまだ三大キャリア(docomo,au,SoftBank)を使っている人は、すぐに格安SIMに乗り換えるべきです。
これはポイント経済圏を検討するより何倍も優先度が高いことなので、以下の記事を参考にして、まずはスマホ代を削減してください。
ワイモバイルは三大キャリアを解約するより随分とマシですが、他社の格安SIMと比べるとお得感はかなり低いです。また、ソフトバンクのオンライン専用プランであるLINEMOは安いですが、こちらはPayPayボーナス獲得倍率が上がることはありません。
一方、楽天モバイルは以下の記事で解説しているとおり、電波に難があるためメイン回線として使うにはあまりにも頼りないです。
しかし、楽天モバイルはサブとして契約する分にはかなり優秀なキャリアです。維持費0円、SPU対象などの様々なメリットは以下の記事で紹介しています。
楽天でんき vs ソフトバンクでんき
「楽天でんき」も「ソフトバンクでんき」も残念ながら電気代はあまり安くありません。また、契約することによってポイント還元率が上がるわけでもないので、光熱費の節約には別の新電力会社をおすすめします。
電力会社の乗り換えは、一度手続きを行えばそこから毎月自動的に電気代を節約し続けてくれます。また手続きと言っても電力会社比較サイトエネチェンジ から申し込めば、ほとんどやることはないので安心してください。
詳しくは以下の記事で解説しているので、まだ乗り換えていない人はぜひ目を通してみてくださいね。
楽天ひかり vs ソフトバンク光
楽天ひかりは戸建てプランでソフトバンク光よりも月額が約500円安く、また条件を満たせば1年間基本料金が無料になることが最大のメリットです。
ソフトバンク光は代理店から申し込むことで乗り換えにかかる費用が無料になるどころか、キャッシュバックでプラスになるのが最大のメリットでしょう。
どちらも光回線としては優秀なブランドなのですが、ポイント経済圏としては楽天ひかりに軍配が上がるでしょう。その理由は、楽天ひかりはSPUの対象ですが、ソフトバンク光はPayPayボーナス獲得倍率に無関係だからです。
ラクマ vs PayPayフリマ
楽天グループの「ラクマ」もソフトバンクグループの「PayPayフリマ」も利用することによるポイント還元率の上昇はありませんので、両者とも特にこだわって使用する必要はないでしょう。
フリマアプリは、やはりユーザー数が圧倒的に多く売却率の高い「メルカリ」がまだまだ強い印象です。
結論:PayPay経済圏(ヤフー経済圏)だけでは無理
各々のサービスを比較した結果をまとめると、PayPay経済圏(ヤフー経済圏)だけでは楽天経済圏の代わりにはなりません。
PayPay経済圏(ヤフー経済圏)は、PayPayと各サービスの連携がイマイチだったり、連携させるメリットが少ないことも多く、「経済圏」と呼ぶにはまだまだ成熟していない印象を受けます。
また、楽天証券をはじめPayPay経済圏(ヤフー経済圏)に代わりとなるサービスが無いこともあるため、しばらくは楽天経済圏をメインに使っていきつつ、「楽天よりも良い」と思うサービスをソフトバンクグループで補っていくのが最善と考えます。