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積立NISA「4円余る問題」の解決法|楽天証券とSBI証券で解説

積立NISAにおいて、毎月の上限額である33,333円を積立設定している場合、以下のような疑問を感じたことはありませんか?

「4円を使い切る方法はあるのか」

「4円分の枠を捨てるとどうなるのか」

結論としては、『4円を使い切る方法はあるが、無理に使い切らなくてもよい』というのが筆者の考えです。

そこで本記事では、非課税枠のうち4円分を毎年放棄した場合、20年後の総資産にどのくらい影響するのか。また、4円を使い切る方法についてご紹介します。

積立NISAとは

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積立NISAは、投資初心者の資産形成を助ける国の制度。これを活用すれば、高い収入や突出した投資スキルがなくても、誰でも1000万円以上の資産を築くことが可能です。

積立NISAのメリット・デメリットや始め方など基本的な知識については、以下の記事で詳しく説明しているので是非参考にしてください。

積立NISAの「4円余る問題」とは

積立NISAは、毎月同じ金額を積立投資するのが前提の制度。年間投資上限額は40万円なので、これを12ヶ月で割ると「33333.3333...」となります。

ひと月あたり33,334円以上の設定では年間上限額を超えてしまうため、「ひと月の上限額は33,333円まで」と決まっています。

ところが、これでは[33,333円 × 12ヶ月 = 399,996円]となり、40万円の非課税枠を使い切ることができずに年間4円分だけ余ってしまう。これが、積立NISAの「4円余る問題」です。

『この中途半端に残っている4円が気になる』『綺麗に使い切ってしまいたい』と思っている人は少なくないようで、たしかにその気持ちは理解できます。

年間投資上限額を12で割り切れる金額にしてくれたら、綺麗に使い切れるのになぁと思ってしまいますよね。

4円を使い切る方法については後述しますが、設定に四苦八苦するぐらいなら諦めてもいいというのが筆者の考えです。なぜなら「4円を使い切ったところで運用実績に大した影響がないから」です。

4円が20年後に与える影響をシミュレーション

「20年間4円分を捨て続けたらいくらになるのか」

「たかが4円でも複利が効いて結構な金額になるのでは?」

結局、気になるのは「4円の非課税枠を放棄した場合使い切った場合で、両者の運用実績はどれぐらい変わるのか」という点でしょう。

金額次第では、たとえ設定が面倒だとしても「チャレンジしてみよう」という気になりますし、逆に大した差がなければ「このぐらいなら別にいいや」と気持ちの整理がつくのではないでしょうか。

それでは、その答えを出すために、4円の非課税枠を放棄した場合」「使い切った場合」の2パターンでシミュレーションを行なってみます。

なお、4円を使い切ったパターンの毎月積立額は、便宜上[33,333.3333円]で計算。4円を12ヶ月で割った0.3333円を33,333円に加えた金額です。

シミュレーションの結果、「4円の非課税枠を放棄した場合」と「使い切った場合」とでは、20年後の運用実績に137円の差しか生まれないことがわかりました。

このぐらいの金額であれば、「別に使い切らなくてもいいや」と割り切れるのではないでしょうか。実際、筆者は4円を使い切る設定が面倒なので放棄しています。

ちなみに、利回りが7%と仮定しても差額は174円になるだけ。「複利効果」とはいっても、年間4円では大した額にはならないということです。

楽天証券・SBI証券|40万円を使い切る方法

ここまでの説明を読んで、それでも「4円を使い切りたい」という人のために、楽天証券とSBI証券における「4円余る問題の解決法」をご紹介します。

ただし、両証券会社ともクレジットカード積立の場合は、ややこしく面倒なのであまりおすすめできません。

楽天証券:証券口座引き落としの場合

かんたんに設定方法の手順だけを説明すると、以下のとおりです。

①1月〜8月までは33,333円ずつ積み立て
②9月〜12月までは33,334円ずつに変更(増額設定)

4円を使い切るためには「増額設定」を利用しますが、その場合においても、合計投資額は40万円以下になるように設定しなければなりません。たとえば、1〜7月まで33,333円ずつ、8月〜12月まで33,334円ずつという設定では、合計投資額が40万1円になってしまうので設定不可です。

つまり、1 年の途中から「増額設定」を利用し、40万円ぴったりになるよう積立額を調整すればよいのです。そのため、前述した手順どおり以外でも、以下のような設定で4円を使い切ることができます。

①1月〜10月までは33,333円ずつ積み立て
②11月〜12月までは33,335円ずつに変更(増額設定)

①1月〜11月までは33,333円ずつ積み立て
②12月は33,337円に変更(増額設定)

楽天証券:クレジットカードの場合

クレジットカード決済の場合においても、証券口座引き落としの場合と同じく「増額設定」を利用することになります。

ただし、証券口座引き落としにはない以下の2つルールが、設定をややこしくしているので注意してください。

1.楽天カード決済時の増額設定分は証券口座からの引き落としに限る
2.証券口座引き落としは100円から

以上のルールのせいで、クレジットカード決済でつみたてNISAをおこなっている場合は、1円からの増額設定ができません。

そのため、証券口座引き落としの場合に比べて設定がややこしいので、まずかんたんに手順だけを説明します。

①1月〜8月までは33,333円ずつ積み立て
②9月〜12月までは33,233円ずつに変更
③さらに9月〜12月までは増額設定で101円を証券口座引き落とし

上記のとおり、「証券口座引き落としは100円から」というルールのせいで、クレジットカード決済の場合は設定がかなり面倒です。

まとめると、1 年の途中から「増額設定」を利用し、40万円ぴったりになるよう設定。ただし、クレジットカード決済時の増額設定は100円からなので、積立額を減額して調整しなければならない。

SBI証券:証券口座引き落としの場合

「ボーナス月の積立設定」を利用し、通常の積立額に4円プラスすることで「4円余る問題」が解消できます。

「ボーナス月の積立設定」とは、本来「毎月33,333円は無理だけどボーナスの月にはたくさん積み立てたい」というときに使う機能。通常の積立額に自身の好きな金額を上乗せできる機能です。

ちなみに、「NISA枠ぎりぎり注文」を設定しておけば、万が一40万円の非課税枠を超えるミスが起こったとしても、自動的に40万円以内に調整してエラーが発生しないようにしてくれます。

SBI証券:クレジットカードの場合

クレジットカード決済による積み立ての場合は、「ボーナス月の積立設定」が使用不可。「4円を余らせない」ためには、一時的に現金決済へ切り替えて「ボーナス月の積立設定」を利用するしかないでしょう。

ただし、クレジットカード決済と現金決済では購入申し込みのタイミングが違うため、最悪の場合「今月の注文ができていない」という事態に陥る可能性があります。

積立NISAは、「最初に設定して放置しているだけ」という場合が多く、管理画面に慣れていない人は多いでしょう。操作に慣れていない人は、クレジットカード決済と現金決済をむやみに切り替えないことをおすすめします。

4円分を使い切るために「今月の積立購入ができずに非課税枠を無駄にした」となっては元も子もありませんよ。

積立NISAのおすすめ銘柄3つ

積立NISAにおいて重要なのは、4円を使い切るかどうかではなく銘柄選びでしょう。

当ブログがおすすめする銘柄は以下の3つ。これらは多くの書籍や有名投資家もおすすめしている堅実な銘柄で、決して筆者の偏見が入ったものではなく、教科書で紹介できるような銘柄たちです。

・S&P500連動型インデックスファンド

・全米株式連動型インデックスファンド

・全世界株式連動型インデックスファンド

銘柄の選び方については以下の記事で詳しく紹介しているので、興味がある人はご覧ください。

積立NISA「4円余る問題」のまとめ

積立NISAの非課税枠が毎年4円分余ってしまうのは、たしかに気持ちの良いものではありません。しかし、20年後の運用実績としては、無視しても問題ないほどわずかな差しかないことをご紹介しました。

それでも「4円を使い切りたい」という人のために、各証券会社における設定方法をご紹介しましたが、はっきり言って面倒くさいです。

特にクレジットカード決済の場合はややこしいので、元々の積立設定に影響が出ないよう気をつけましょう。

「4円使い切るはずが設定をいじったせいで、うまく注文できていなかった」となっては元も子もありません。