9月下旬にサービス開始予定のpovo2.0ですがpovo1.0と比べると複雑な料金プランとなってしまいました。
そこで今回は、povo1.0とpovo2.0の違いやpovo2.0のトッピングについてわかりやすく解説します。また、povo2.0が向いている人と向いていない人も合わせて紹介していきます。
- povo1.0のおさらい
- povo2.0とは
- povo2.0の基礎知識
- ベースプランでできること
- 10種類のトッピングについて解説
- povo1.0とpovo2.0の違い
- povo2.0がおすすめな人
- povo2.0がおすすめできない人
- 結局格安SIMがおすすめ
- auの「povo2.0」をわかりやすく解説したまとめ
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povo1.0のおさらい
「povo1.0」は、auが提供しているオンライン専用ブランドで、20GB - 2728円のワンプランのみであるため、データ容量をたくさん使っても、反対にあまり使わなくても月額2728円です。
なお、通話(22円/30秒)、SMS送信(3.3円/通)となっており、かけ放題などのトッピング(有料オプション)を付けることができます。
新規の申し込みは「povo2.0」のサービス開始と同時に受付を終了する予定です。なお、povo2.0の発表に合わせて旧povoの名称が「povo1.0」に変更されたものです。
povo2.0とは
「povo2.0」とは、「povo1.0」からのバージョンアップという形で発表されたauのオンライン限定プランです。
povo2.0は「ゼロから、君のやり方で。」のキャッチコピーどおり、基本料金を0円としデータ容量やかけ放題を使いたいときに使いたい分だけ購入するというプリペイド式のプランです。
povo2.0の基礎知識
「povo2.0」は、基本料金0円であるベースプランに必要なトッピングをその都度付けていくという新しいサービスです。
トッピングという言い方がややこしいですが、いわゆるプリペイド式と同じです。必要なときに必要な分だけ課金するということです。
逆に言えば、必要ないときは維持費0円で契約することができるため、スマホをあまり触らないライトユーザーには嬉しいバージョンアップです。
ベースプランでできること
トッピングを何も付けていない状態のベースプランであっても、最低限のことはできるのがpovo2.0のメリットです。
通話(22円/30秒)と低速通信によるデータ通信(128kbps)、SMS送信(3.3円/通)はベースプランに含まれています。
なお、180日間有料トッピングの購入がない場合、利用停止、契約解除となる場合があるとのことです。
10種類のトッピングについて解説
現在発表されている10種類のトッピングについてわかりやすく解説していきます。また、同等のサービスが格安SIMでどのように提供されているかも、合わせて紹介していければと思います。
データトッピング
高速データ容量を必要な分だけ購入する「データトッピング」です。使用期限が設定されており、その期限内に使いきれなかった場合は消滅します。
使用期限がなければ最高だったのですが…。
1GB - 390円[7日間]
1GBのトッピングは、povo1.0と比べて160円安くなっていますが、使用期限は31日間から7日間に短縮されている点に注意してください。
ちなみに、1GBプランの最安値である格安SIMブランドHISモバイルは590円/月と、povo2.0に比べて200円高いですが使用期限が1ヶ月間と長いです。また追加データのチャージ料は275円とかなり良心的な価格設定となっています。
3GB - 990円[30日間]
3GBのトッピングは完全にソフトバンクのLINEMOを意識した価格設定となっているため全くの同額です。しかし、料金プランの自由度が高いためpovoの方がおすすめです。
また、楽天モバイルの”データ使用量1GB以上3GB未満”よりもほんの少しだけ安い金額となっている点も評価できます。
ちなみに、3GBプランで筆者が最もおすすめする格安SIMブランドnuro mobileは792円/月と、povo2.0に比べて200円安いです。また、高速データ容量を使い切った後の速度は200kbpsとなっており、povo2.0の128kbpsより優れています。
20GB - 2700円[30日間]
povo1.0では20GB - 2728円だったので若干安くなっているのですが、povo2.0では低速通信時の速度が1Mbpsから128kbpsへと大幅にダウングレードしています。
ちなみに、20GBプランの最安値である格安SIMブランドリペアSIMは1980円/月とpovoに比べてかなり安いです。また、日本通信SIMという格安SIMは高速データ容量20GBに月60分までの無料通話まで付いて2178円という良コスパです。
60GB - 6490円[90日間]
このトッピングは、1ヶ月に換算すると20GB - 2163円という計算になります。これは3GB以上20GB未満で2178円の楽天モバイルよりも若干安く設定されています。
しかし、前述した日本通信SIMには高速データ容量20GBに月60分までの無料通話まで付いて2178円なので、やはり格安SIMの方がコスパが良いです。
150GB - 12980円[150日間]
このトッピングは、1ヶ月に換算すると30GB - 2596円という計算になります。1GBあたりは86円とかなりお得にデータ容量を購入することができます。つまり、使用期限の長いデータ容量を一気にまとめて購入する方がお得になるということです。
ただし、携帯代を節約したいのならばペース配分を考える必要があるでしょう。
ちなみに、30GBプランの最安値である格安SIMブランドLIBMO は2728円/月となっているため、150GBのトッピングを購入する際はpovo2.0の方がお得と言えるでしょう。
使い放題 - 330円[24時間]
24時間限定ですが、データ容量が無制限使い放題となるトッピングです。格安SIM含め他のキャリアにはない貴重なサービスと言えるでしょう。
通話トッピング
ベースプランが0円になったことで、かけ放題付きの最低維持費が全キャリアの中で最安となりました。povo2.0を通話専用のSIMとして運用する人が増えそうです。
なお、povo2.0を通話専用SIMにしてデータ通信は別のSIMで運用したい場合は、デュアルSIMについて解説した以下の記事が参考になるかと思います。
5分以内通話かけ放題 - 550円
5分以内かけ放題で550円という料金自体は他のキャリアと同等なのですが、魅力的なのはベースプランと組み合わせたときの最低維持費の安さです。
通話かけ放題 - 1650円
これまでは、無制限かけ放題付きの最低維持費が最安のキャリアはOCNモバイルの「1GB+無制限かけ放題」の2200円/月だったのですが、povo2.0の場合はそれを大幅に下回る1650円/月で実現できてしまいます。
通話専用SIMの最適解は、OCNモバイルからpovo2.0に移ったと言えるでしょう。過去に書いた以下の記事も後日修正しておきます。
コンテンツトッピング
現在2種類しかないコンテンツトッピングですが、今後どんどん増えてくることに期待しましょう。見たい時に短期間だけ加入できるコンテンツトッピングには一定の需要がありそうです
DAZN使い放題パック760円[7日間]
DAZN(ダゾーン)の月額料金は通常1,925円と中々高額です。見たい時にだけpovo2.0のトッピングを付けるというのは一定の需要がありそうです。
smash.使い放題パック220円[24時間]
smash.はスマートフォンでの視聴に特化した動画配信アプリで、通常は月額550円となっているため24時間お試しで使ってみるのもいいかもしれません。
povo1.0とpovo2.0の違い
povo1.0とpovo2.0で大きく違うポイントは、「基本料金・データ容量・低速通信速度」の3点となっていますので、1つずつわかりやすく解説していきます。
他の細かな違いについては以下povoの公式サイトをご確認ください。
povo1.0/povo2.0比較表|povo から新プラン povo2.0 がスタート|au
基本料金
「povo1.0」では、20GB - 2728円という料金プランのみだったので、あまりデータ通信を行わないライトユーザーにとっては使い勝手の悪いものでした。
詳しくは後述しますが、反対に毎月20GBを超過するヘビーユーザーにとっては、月々の携帯代が増加する可能性が高いです。
データ容量
ベースプランには高速データ容量が全く付いていないので、必要な時に必要な分をトッピングとして購入する必要があります。データ通信をほとんど行わないライトユーザーには嬉しい変更点となっています。
しかし、いざデータ容量を購入するとなるとそのコスパは格安SIMに劣ります。24時間使い放題を除いた5種類のデータトッピングの中で、格安SIMよりコスパが良いものは「150GB - 12980円[150日間]」だけです。
そのため、ひと月のデータ通信量が2GB以上20GB未満のミドルユーザーは格安SIMの方が携帯代を節約することができます。格安SIMのデータ容量別の月額料金は、以下の記事で詳しく紹介しています。
低速通信速度
筆者が携帯代の節約において特に重要視しているのが「低速時の最大通信速度が128kbpsであること」です。128kbpsがどのくらいの通信速度かピンとこない方のために、一言で表すと『地獄のように遅い』です。
LINEやメール上での単純なテキストのやり取りのみ可能ですが、基本的にネットもアプリもとにかく使えないレベルで遅いです。通信速度について詳しくは以下の記事をご覧ください。
povo1.0では20GBを使い切った後も最大速度1Mbpsで使うことができるため、数秒間待てば動画視聴なども問題なく行えていました。
しかし、povo2.0ではこのような使い方はできません。128kbpsではほとんど何もすることができないので、今まで20GB超過後に低速通信で凌いでいたヘビーユーザーはデータトッピングを追加購入するしかありません。
そのため結果的に月々の支払いが増える恐れがあります。上記のような使い方をしている人はpovo2.0に切り替えないことをおすすめします。幸いpovo2.0への切り替え手続きをしない限りはpovo1.0を使い続けられるようです。
povo2.0がおすすめな人
・ほとんどデータ通信を行わないライトユーザー
・データ通信は高速じゃないとイヤな人
・通話専用SIMとして利用する人←オススメ
・ある程度スマホに詳しい人
povo2.0がおすすめできない人
・データ通信量が20GB/月以上のヘビーユーザー
・データ通信量が2GB以上20GB/月未満のミドルユーザー
・スマホにあまり詳しくない人
結局格安SIMがおすすめ
povo2.0の発表を受けて筆者が感じた印象は、「やっぱり格安SIMには勝てないな」というものでした。どんなにお得感を演出しても、結局は三大キャリアなので格安SIMに比べて割高です。
また、povo2.0は自由度の高い画期的なプランですが、スマホに詳しくない人にとっては複雑で面倒に感じてしまうでしょう。
ということで、シンプルに毎月の携帯代を抑えたい人には、やはり格安SIMをお勧めします。まだ格安SIMに乗り換えていない人には、以下の記事が参考になるかと思います。
auの「povo2.0」をわかりやすく解説したまとめ
povo2.0はかけ放題付きの通話専用SIMとしては凄くおすすめです。月額1,650円〜は全キャリア中ダントツで安いです。
一方、データ通信を行うSIMとしてはおすすめできません。理由は限られた一部の人しかお得に使えないからです。やはり携帯代を節約するためには、シンプルに格安SIMに乗り換えるのが無難です。