「エアコンはつけっぱなしにしておいた方が安い」という話を聞いたことはないでしょうか。結論としては、つけっぱなしの方が安い場合もあるし消しておいたほうが安い場合もあります。
そこで今回は、”エアコンをつけっぱなしで電気料金が安くなる理由”と”冷暖房効率を上げるエアコンの使い方”を紹介していきます。
- 暖房でも冷房でもエアコンは付けたときが一番電気料金が高くなる
- エアコン(暖房・冷房)をつけっぱなしにした方がいいパターン
- 「つけっぱなし」と「小まめにオン・オフ」の電気料金の差
- エアコン(暖房・冷房)を付けたときの風量は「自動」が正解
- エアコンの風向きは暖房と冷房で切り替える
- エアコンの汚れは節約の敵
- 新電力への乗り換えがまだの人はさらに節約の余地あり!
- 「エアコン(暖房・冷房)はつけっぱなしにした方がいいのか」のまとめ
暖房でも冷房でもエアコンは付けたときが一番電気料金が高くなる
暖房か冷房かを問わず、エアコンは設定温度と室温の差が大きいときに最も電力を消費します。そして設定温度に到達後はそれを維持するだけなので、消費電力は緩やかになります。
当然、設定温度と室温の差が一番大きい瞬間は“エアコンを使っていない時”なので、最も消費電力が大きいタイミングは「エアコンのスイッチを入れて設定温度に到達するまで」ということになります。
一方消費電力が最も小さいタイミングは、もちろん「エアコンをつけていないとき」なので、エアコンのオン・オフによる電気料金の節約には『その日の気温とスイッチをオフにしている時間』が大きく関係してきそうです。
以下で筆者が実践しているエアコンのオン・オフの基準をご紹介します。
エアコン(暖房・冷房)をつけっぱなしにした方がいいパターン
エアコンのオン・オフによる損得のボーダーラインは様々な要因で変動するため、正確な値を出すのは困難なのですが、筆者が実践している基準を以下で紹介します。
・1時間以内に帰宅する場合はつけっぱなしにする
・気温が5度以下もしくは35度以上の場合は+1時間で考える
エアコンのオンオフの間隔が短い場合は、電源オフによる節約よりも、起動時の電力消費の方が高く付くのでつけっぱなしにしておきます。
また、気温が低すぎたり高すぎたりするときは、室内を設定温度に近付けるために非常に大きなパワーを必要とするため、2時間以内に帰宅する場合はつけっぱなしにしています。
なお、厳密には部屋の広さや断熱性能、エアコンの性能などによってボーダーラインは変わります。築年数が古い建物に住んでいたりエアコンが古かったりなどのマイナス要因がある場合は「1時間以内に帰宅する場合はつけっぱなし」を「30分以内に帰宅する場合はつけっぱなし」のようにアレンジする必要があるでしょう。
「つけっぱなし」と「小まめにオン・オフ」の電気料金の差
これはその人の生活スタイルや建物・エアコンの性能により変わるため、残念ながら明確な答えを出すことができません。
しかし、前述した「時間以内に帰宅する場合はつけっぱなしにする」、「気温が5度以下もしくは35度以上の場合は+1時間で考える」を実践すれば電気料金の無駄は少なくなるでしょう。
さらに、冷暖房効率を向上させるエアコンの使い方を以下で紹介していきます。
エアコン(暖房・冷房)を付けたときの風量は「自動」が正解
電気料金を節約しようと、スイッチを入れた時から“弱”運転で稼働させる人もいますが、それは逆効果です。
『エアコンの電源を入れた直後は“強”運転で速やかに室温を設定温度まで到達させ、その後“弱”運転でその室温を維持する。』
これが最も電気料金を抑える風量の調整方法です。そして、この流れを自動でやってくれるのが“自動”運転です。つまり、エアコンの風量は“自動”に設定しておけば、常にエコな運転を自動で行ってくれるのです。
エアコンの風向きは暖房と冷房で切り替える
暖房と冷房で風向きを調整するだけで電気料金の節約につながります。
暖かい空気は高い場所に溜まるため、暖房使用時は下向きで風を送ることで効率よく部屋を暖めることができます。
反対に、冷たい空気は低い場所に溜まるため、冷房使用時は上向きで風を送ることで効率よく部屋を冷やすことができます。
また、扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させることもかなり効果的です。
エアコンの汚れは節約の敵
パナソニック社の実験によるとフィルターを小まめに掃除することで年間1万円以上もの電気料金を節約できるとのことです。
また、エアコンの汚れは本体の寿命を縮めることにもなりかねませんし、何より衛生的に良くありません。特にファン部分の汚れは凄まじく、埃混じりのカビが蓄積されており異臭の原因にもなります。
長らくエアコンの掃除を行っていないという人は、これを機にクリーニングを検討してみることをおすすめします。なお、エアコンクリーニングの料金は業者によってかなり差があるので、無駄な出費を防ぐために一括見積もりを利用することをおすすめします。
新電力への乗り換えがまだの人はさらに節約の余地あり!
まだ大手電力会社から新電力への乗り換えを済ませていない人は、まだまだ節約の余地が残っています。基本料金が安い新電力に乗り換えれば、エアコンに限らず全ての電気料金の節約になります。
一度乗り換えれば毎月自動的に節約してくれるのと同じなので、電気料金による支出を減らしたい人には必須でしょう。新電力とはなにか、また新電力会社の選び方は以下の記事で紹介しています。
「エアコン(暖房・冷房)はつけっぱなしにした方がいいのか」のまとめ
・1時間以内に帰宅する場合はつけっぱなしにする
・気温が5度以下もしくは35度以上の場合は+1時間で考える
以上の2つを実践すれば、冷暖房による電気料金の無駄を減らすことができます。
本記事で紹介したエアコンを効率的に使うコツは、どれも労力の掛からないことなので積極的に実践していきましょう。